はい! こんにちは、しのピー(@shinopp_yu)です!
今回は “GYEON (ジーオン)” の『CAN CAOT (キャンコート)』というコーティング剤と『ONE (ワン)』というコーティング剤を紹介していこうと思います。
まず特徴は、両方とも硬化型のコーティング剤です。
よく量販店で売られている簡易コーティング剤は定着するけど硬化はしないコーティング剤です。
大きな違いは施工性です。
簡易コーティング剤の場合は、仮に失敗しても溶剤でパパッと落とせるので誰でも簡単に施工することができます。
しかし、硬化型は1度失敗するとポリッシャーで磨かないと剥がすのが難しいコーティング剤になります。なので硬化タイプのコーティング剤はプロ向けの商品になります。
その硬化型のメリットは、「耐久性がいい」「鳥ふんに強い」などが挙げられます。最近ではベースとして使われ、その上から撥水剤を施工することが多いです。
先ほど、硬化型のコーティング剤はプロ向けという話をしたのですが、今回紹介する『キャンコート』と『ワン』はプロ向けの商品を一般向けに改良した商品になります。
改良した点は硬化スピード。
硬化スピードを遅くして、一般の方でも安心して施工できるように改良されているみたいです。
ちょっと手間取っている間にコーティング剤が硬化してムラになるのを避けるためです。僕も試しに使ってみたのですが、本当に固まりました。
これが実際にキャンコートを使ったときの布(スエード)です。左が施工する前、右が施工した後です。液剤が固まって布までパリパリになってしまいました。
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とりあえず 施工してみます。
通信料に余裕がある方は動画をご覧ください。
この記事の目次
取扱説明書が全て英語で記載されている
ちなみに、これは『ワン』に入っていた取扱説明書です。僕は苦言を申したい。
なんで全部英語なんだ。この辺をどうにかしてもらいたい。何となく分かるけど日本語がいい。以上。
このボンネットに『CAN COAT』と『ONE』を施工
今回はこのボンネットを半分に分けて『キャンコート』と『ワン』を施工しようと思います。
コンパウンドとプライマーで磨く
コーティング剤を施工する前にボンネットを磨きます。
僕が今まで使っていた “COMPOND (コンパウンド)” は “極細目” や “超微粒子” など、コンパウンドによって粒の粗さが違っていましたが、ジーオンのコンパウンドは1種類なのでバフで磨き量を変えていきます。
で、磨き終わったら “PRIMER (プライマー)” というものを仕上げ用のバフを使って塗り込んでいきます。
このプライマーにはシリカ成分が含まれています。磨いて塗装面が整ったように見えても実は表面はボコボコしているんです。そこにプライマーを塗り込んで極上の下地を作っていきます。
ガッツリ磨きたい場合は、硬めのバフを使います。
ガッツリ磨き終わったらコンパウンドは変えずにバフを変えて仕上げていきます。
洗車傷や水アカなどを除去したらプライマーで仕上げます。
コンパウンドの時に使ったスポンジではなく、プライマーはプライマー用のバフ (仕上げ用) を使います。下地作りの最終仕上げだと思ってください。
シリカ剤の影響なのか、黒に深みが出ました。磨いたというより何かを塗ったような感じです。
あとジーオンのコンパウンドを使ってみて思ったことがあります。
それは “ポリッシャーを動かしやすい” です。今まで使っていたコンパウンドだとググッグと引っかかる感じがしてポリッシャーをスムーズに動かすのが大変だったけど、ジーオンのコンパウンドはポリッシャーが安定します。
磨きに詳しい人いたら教えてください。コンパウンドで変わりますか? けど、本当に動かしやすくなりました。
とりあえず、シリカが2時間ぐらいで硬化するので放置しておきます。
『CAN COAT』を施工
基本的にコーティングは日陰で施工するようにしてください。
日向でも「風もあるし涼しいからいいや!」と思って施工すると痛い目を見ます。
特に黒い車は熱を吸収しちゃうので触ると思っていたより熱いことあります。日陰に移動するだけでボディの温度はグッと下がります。
ボディが熱いと乾く速度も速くなるので注意してください。
今回はマスキングテープを2本引いて運転席側に『キャンコート』を施工して、助手席側に『ワン』を施工していきます。
施工する前に『Prep (プレップ)』という脱脂剤を使って脱脂します。
油分が付いているとコーティングも乗りづらくなります。塗装に近いです。
脱脂が終わったら運転席側に『キャンコート』を施工していきます。
これを使って塗っていきます。これは『ワン』に付属されている『ブロックアプリケーター (別途)』に『スエード (別途)』です。
キャンコートには付いてこないのですが、これを使った方が上手く塗れるみたいです。
素人向けに硬化速度を遅くしていると言っても1分とか2分ではないです。
10~30秒程度です。だから拭き上げ用のクロスを用意してからコーティング剤を塗っていきます。それと10~30秒でどれだけ塗れるかも考えてください。ボンネット1面を30秒以内で塗るのは不可能です。頑張って1/4ぐらいだと思います。
適量が分からないのですが、スエードに3プッシュして塗っていきます。
これぐらいの範囲です。縁取りして中を塗っていきます。
拭き上げのタイミングはコーティング剤が虹色になった時です。
ゴシゴシ拭くのではなく優しくササッと拭いていきます。
拭き上げのタイミングが重要です。
遅すぎると硬化してムラになってしまうので、遅いより早い方がいいです。
不安な方は少し早めに拭き上げてください。
とりあえず、『キャンコート』の施工が終わりました。
『ONE』を施工
続いて『ワン』を施工していきます。
『ワン』は小瓶に入っています。スポイトも入っているので、これで液剤を吸ってブロックアプリケーターとスエードを使って塗っていきます。
ちなみに、『ワン』にはマスクとCURE (キュア) も付属されています。
GYEONはヨーロッパの基準でコーティング剤が作られているので溶剤にはマスクが付属されています。溶剤に関して、日本は緩い傾向にありヨーロッパやアメリカでは洗車用品でも厳しく管理されています。
キュアはメンテナンス剤です。『ワン』を施工した後に塗ることで深みのある艶と撥水を得ることができます。
実際に施工していきます。
脱脂を忘れていました。『プレップ』で脱脂を行ってから『ワン』を施工します。
施工方法は『キャンコート』と同じで塗る範囲を決めて縦横で丁寧に塗っていきます。塗った感じは伸びるけど『キャンコート』より濃いのかな? 結構重たいです。
虹色になったら拭きあげます。少しドロッとしているので毛が付くので、しっかり拭き上げてください。
まさにヌルテカです。
残りも塗っていきます。焦らずに10〜30秒で塗って吹き上げられる範囲を施工していきます。
横着して広い範囲を一気に塗ろうとすると失敗するので注意してください。
とりあえず、『キャンコート』と『ワン』の施工が終わったので日向に移動して艶を確認します。
施工直後の艶を確認
この違い分かるかな?
真ん中も磨いてあるので綺麗なんですが、さらに1段深い艶です。上に1枚数ガラスを重ねたような感じです。
アップにしてみました。真ん中に境目があって左側が『キャンコート』、右側が未施工 (磨きのみ) になります。
こちらは左側が未施工 (磨きのみ) 、右側が『ワン』になります。
真ん中だけ白っぽく見えます。明らかに艶が出ているのが分かります。
硬化型のコーティング剤は失敗するとこうなる!
施工時に何度か拭き上げのタイミングについて話しましたが、実際に失敗するとどうなるのかお見せしようと思います。
ボディはいつも実験に使っている17マジェスタのボンネットです。
洗車傷はありますが、表面はツルツルしていて比較的綺麗な状態です。ここに『キャンコート』を塗っていきます。
下の方は普通に塗って放置、上の方は『キャンコート』を吹きかけて放置します。
日向で施工したので、すぐに虹色になりました。ただ塗っただけだと写真のように少しポツポツ塗りムラがあります。
通常は塗って10〜30秒で虹色になり直ぐに拭きあげます。けど、この拭き上げのタイミングを間違えると大変なことになります。
10〜30秒も目安です。このコーティング剤は空気中の水分で硬化するので湿度でも硬化速度が変わるので、一概に○○秒と言いづらいのが正直なところです。
1分ぐらい経ったので拭き上げてみます。
ベトベトした感じでコーティング剤を拭きあげることができません。
ただ吹きかけたところも同じような感じで、完全に固まり始めています。
拭き上げのタイミングを間違えるとこうなります。
こうなったら磨いてコーティングを削り落として再施工になります。こうならないように拭き上げは遅いより早いぐらいのタイミングで拭き上げてください。
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【1日経過後】撥水を見てみる
1日経過後です。『キャンコート』の方はこれで終了なんですが、『ワン』の方にはキュアを施工していきます。 艶は一目瞭然です。
一旦、水をかけてみます。バチバチの撥水ですね。パッと見は、『ワン』より『キャンコート』の方が弾いています。
1日しか経っていませんが、砂埃が付いているので洗ってから再度撥水を見ていきます。
これが『キャンコート』の撥水力です。素晴らしいです。
撥水好きには堪らない撥水力です。
続いて『ワン』です。『ワン』も撥水しているのですが、やはり『キャンコート』より撥水力は弱い気がします。
『ONE』の上に『CURE』を施工する
そうしたら水滴を拭き上げてワンの方にキュアを施工していきます。
『ワン』と同じような感じでスエードに付けて拭き上げます。
最後に拭き上げて終了です。これはメンテナンス剤で簡易コーティング剤のようなものになるので、そこまで焦る必要はありません。
施工自体はこれで終わりなので1日置いてから再度撥水と艶を見ていきます。
【1日経過後】わざと失敗させたところが大変なことに・・・
続いて、昨日のわざと失敗させた17マジェスタのボンネットを見ていきます。明らかに艶は失われ表面がザラザラしています。爪を立てるとザラザラ音がなるレベルです。ガッチガチに固まっています。
水をかけてみます。
バチバチに撥水しています。けど、艶がないからダメだ。
洗って落ちないか試してみます。
全く落ちません。これが硬化型のデメリットです。
完全に固まるので失敗すると、このようになって再施工の流れになります。
これはメリットでもあり、デメリットでもある部分です。これを知らずに高いコーティング剤を使うと硬化型で拭き上げをミスって失敗してしまいます。
硬化型は固まると大変です。頭に入れておいてください。
『CURE』を施工して1日経過したので撥水を見てみる
『キュア』を施工して24時間が経過しました。はみ出た場所が分かるぐらい艶が出ています。水をかけて撥水を見ていきます。
おっ! バチバチの撥水になりました! 『ワン』より撥水しています!
素晴らしい撥水力です。硬化型のコーティング剤は硬くすると撥水力が落ちる傾向があるので、基本的にはベースとして施工して、その上にトップコートを施工することが多いです。
これが艶です。キュアの艶はなくなったかな。けど、『ワン』の艶があるので『ワン』で艶を出してキュアで撥水させて汚れを付きにくくする感じだと思います。
まとめ
といった感じで以上になります。
今回は “GYEON (ジーオン)” の『CAN COAT (キャンコート)』と『ONE (ワン)』を使ってみました。このコーティング剤は両方とも固まる硬化型コーティング剤で、硬化型は良いところが人によって悪いところになってしまう可能性があるコーティン剤です。
固まってガラス皮膜が形成されてテッカテカになるんだけど、施工方法を一歩間違えるとコーティング自体を落とすのが困難になります。そこは頭に入れておいてください。
だから、今回はわざとミスをして「失敗するとこういう風になっちゃいますよ!」っていうのを紹介させていただきました。失敗しないコツは拭き上げのタイミングです。遅いより早い方が良いです。
塗って10~30秒の間に拭き上げます。これも天候で拭き上げのタイミングが左右されるから言い切りたくないんだけど、塗ったところが虹色っぽくなったら直ぐに吹き上げた方が良いです。何度も言います。遅いより早い方がいいです。
この辺がプロ向けの商品と言われているところなのかな。
ある程度、素人向けに硬化速度を遅らせてあるのですが、間違いなく固まるので施工する範囲は塗る前に決めて横着せずに出来る範囲を施工した方が失敗は少ないです。
面倒だからといってボンネット1枚、ドアパネル1枚を1回で施工しようとすると途中で硬化が始まり塗り始めたところが固まっていくので塗って拭き上げられるサイズを想像して施工してみてください。
気になる金額なんですが、やっぱり簡易コーティング剤と比べると高いです。
『キャンコート』が8,600円、『ワン』が9,200円になります。高いけど、あの艶は素晴らしい。薄いガラスを1枚貼ったような艶感です。
簡易コーティング剤だと施工直後は艶が出るんだけど、1回洗うと「あれ? 艶が無くなっている?」っていうことがあるんですが、完全硬化タイプなので艶も継続します。
『キャンコート』と『ワン』どっちの方がいいの? っていう声も出てくると思います。難しいところなんだけど『ワン』の方が上級者よりかな?
『キャンコート』の方は中級者かな。1本で施工できるのは楽で良いです。
それと硬化型のガラスコーティング剤って、フロントガラスとかを想像してもらえれば分かると思いますが、基本的にガラスは撥水しません。
だから完全なるガラスと言うより撥水成分をある程度入れて、ガラス成分も入れて丁度良いところを保っているんです。
メリットとしては塗装を守れる。鳥フンとかが付着すると酸化して塗装面がボコボコになるのですが、ガラス成分があることで塗装面まで浸透しないので、鳥フンなどから塗装を守ることができます。
で、雨などの汚れから守るためにトップコート (キュア) を施工してあげる。
それを更に使いやすくしたのが『キャンコート』なのかな。1本でガラス皮膜も形成して撥水もする。間違いなく『ワン』より撥水していました。けど、『ワン』の方はその撥水を補うためにキュアが付属されています。
あと個人的に言っておきたいことがあって、ホームページでもいいから使い方を日本語表記で分かりやすく記載してもらいたい。こういった硬化型のコーティング剤は失敗すると面倒なので商品自体に書ききれないならホームページでもいいし、ワンの中に説明書が入っていたけど、あれも全て日本語にしてください。
お願いします。
そいじゃ、また!
ウチの商品を使ってくれ!という方は、上記のお問い合わせフォームよりご連絡お待ちしております!