はい! こんにちは、しのピー(@shinopp_yu)です!
今回は “Holts (ホルツ)” の『タッチガン ホイール傷直しセット』を使ってホイールの補修にチャレンジしてみたいと思います。
このタッチガンは、過去に1度ボディの方で使用したことがあります。それのホイールバージョンが出たということで今回ホイール補修を行っていきます。
ホルツのタッチガンの特徴は、スポット噴射。
エアゾールのスプレー缶は広い範囲に拡散されるイメージがありますが、タッチガンの場合はエアブラシのような感じで、ピンポイントで色を付けられます。
だから、周囲に吹き飛ばない。広い範囲にマスキングを行わなくても、ボディなどに付かないタイプです。噴射範囲は、直径2cm。一般的な缶スプレーだと約6cm、約3分の1のサイズに絞った噴射が可能になっています。
ホイールへの塗装の場合、ブレーキディスクなども近くにあるため、ピンポイントでスプレー出来た方が素人は安心だと思います。
だからもう僕向けですよね。
色はシルバー。種類がたくさんあるわけではないので、似たような色のホイールに使ってくださいといった感じで販売されています。
丁度、BMW MINIのホイールに傷があるので、実際に素人の僕が補修を行ってみて、どれぐらい目立たなくなるのかを検証してみようと思います。
通信量に余裕がある方は、動画をご覧ください。
この記事の目次
今回補修するのはBMW MINIの純正ホイール
今回補修してみる傷はこちらです。BMW MINIの純正ホイールのリム部分ですね。どこかで擦ってしまったのでしょう。
ここをタッチガンの『ホイールキズ直しセット』を使って補修してみようと思います。
まず行うのは傷の確認。『1mm未満の傷』という記載があるのでそれに当てはまるかを確認します。
今回の傷の場合、左側はギリギリ1mm未満でしょうか。右側の傷は結構深めの傷のため、今回は左側の傷で検証してみようと思います。
こちらが『タッチガン ホイールキズ直しセット』の内容物です。
・タッチガン スプレーアタッチメント
・ホイール用カラータッチ(シルバー)
・下地処理シート
・マスキングシール3枚
・耐水サンドペーパー320番と1000番
・交換用チューブ
・説明書
これが今回のMINIのホイールにどれだけ合うか、そこが気になるところでもあります。
説明書には結構細かく施工方法が書いてあるので、これを確認しながら施工していきます。
説明書には、『ご使用になる前に』という記載がありました。
まず作業は埃が立ちにくく、塵等のない換気の良い場所を選んで作業すること。塗装したい部分が熱いうちは作業を行わないこと。傷の状態や修復箇所に応じてマスキングを行うこと。とのことです。
スポット噴射とはいえ、全く塗料が舞わないというわけではないということでしょう。心配な方は、ボディもマスキングを行うといいと思います。また、走行後すぐの施工に関しても注意しましょう。
浅い傷を補修してみた
今回はこの傷を補修していきます。
傷の表面を研磨する
まずは補修箇所の汚れを洗浄後、サンドペーパー320番→1000番の順に水をつけながら凹凸がわからなくなるまで削ります。
裏面に320番と書かれたサンドペーパーを使って補修面を削っていきます。
作業終了の目安としては、補修面の凹凸が無くなること。
傷が深すぎる場合は、凹凸をなくすことができないため、『1mm未満の深さ傷』と書かれているのだと思います。
1~2mm程度の若干深めの傷の場合は、別売りの『光硬化イージーパテ』を使用して傷を埋めてから作業を行ってくださいとのことです。
今回は施工面が小さかったため、ペーパーを半分に切って作業を行いました。
周囲に当たりづらくするため、角部分を少し折り曲げて傷部分を削っていきます。
ペーパーを垂らしっぱなしで作業を行うと、関係のない場所までペーパーが当たって傷をつけてしまうことがあるので注意してください。
ここでの作業は、対象面を削る作業です。
鉄の面が増えるわけではないので、その点削りすぎに注意してください。また、傷の部分だけを深く削ってしまうと違和感が出てしまうので、少しだけ傷部分より大きめに削ってあげるといいと思います。
このくらいが320番の限界だと思います。
少しだけ凹凸が無くなっていない部分が残っていますが、全体的には滑らかになったと思います。すべてが平らになるまで削ってしまうと削りすぎになりそうでしたので、このまま進めていきます。
荒削りが終わったので、続いて1000番に変えて削っていきます。この工程では、力を込めて作業を行いません。
本当に軽く、サササっとペーパー動かす感じで面を磨いていきます。
削った面を軽く拭き取ると、施工面はかなり滑らかな状態になっています。
触った感じでは、大体凹凸は無くなったと思います。少しだけ引っかかりを感じる部分もありますが、ここはそのままにして作業を進めていきます。
マスキングを行う
続いて、タイヤに塗料がつかないようにマスキングシールでタイヤをマスキングします。セット内に、シールが3枚入っています。これを超えるサイズの場合は、自分でマスキングテープなどを用意してマスキングを行いましょう。
今回は、セット内にある3枚を使用して、傷周辺をマスキングしました。
この範囲では足りないだろうと思った方、いらっしゃると思います。でも、これがこの商品の特徴の一つ。
スポット噴射によるピンポイント塗装によって、これくらいの範囲のマスキングだけで施工が可能になります。
それでも心配な方は、大変かもしれませんがボディまでしっかりとマスキングを行えば、安心して作業できると思います。
マスキングができたら、下地処理シートを使って施工面を拭いていきます。
不繊維のシートがセット内に入っているので、施工面周辺を広めに拭き取り、綺麗にしていきましょう。
塗装する
続いて塗装に入っていきます。
ホイール用ペイントの中身を均一に混ぜ合わせるため、撹拌球のカチカチ音が続けて鳴っている状態から、さらに30回以上よく振ります。
混ぜ方が不十分だと塗料本来の色でスプレーできない場合があるそうなので、気合を入れて振っていきましょう。
アタッチメントにチューブがしっかりと付いていることを確認して、ホイール用カラータッチをアタッチメントに取り付けます。
その時にカラータッチのキャップは、商品箱裏面に穴が開けられるようになっているので、そこに差し込んでおきます。カラータッチを取り付けたら、以後スプレー振らないように注意しましょう。
取り付けが終わったら、ダンボールで試し吹きをします。
いきなり塗るのではなく、ダンボールで感覚をつかむということです。施工する傷をイメージして、最適な距離と噴射時間をここで練習しましょう。今回の塗料にはラメも入っていると思うので、遠めの距離から薄く塗り重ねていきたいと思います。
まずは1回目の塗装。焦らず、多少の塗料が付いたことを確認したら終了とします。今回は2プッシュほどで一旦終了しました。
これでも大分馴染んだ気がします。あまり無理をせず、ちょっとずつ、ちょっとずつ塗っていきます。一旦、乾くのをこのまま待ちます。
乾いたらもう1回塗っていきます。2回目は短い間隔で6回ほど噴射しました。
だいぶ目立たなくなってきたと思います。やはり色が付くだけで大分違うと感じます。
続いて、3回目の塗装。ホイールを塗るときは垂直の面なので、距離感が大事になってきます。
近すぎると垂れる原因となるので結構遠めで噴射することをお勧めします。
3回目では3回ほど短く噴射しました。削った分、若干リム部分のアールに差が出ましたが、綺麗に仕上がってきていると思います。
ラスト1回、もう大分色が付いています。
素人のDIYにしてはいい仕上がりだと思います。削って塗っただけですから。
傷の見極めさえ誤らなければ、綺麗に仕上がりそうです。
一歩下がると、もうほとんどわかりません。
施工しなかった面にも実は若干スプレーをかけたので、最初に比べるとそこもわかりづらくなりましたが、傷の影が落ちる分、目立ちます。
しっかりと傷を削った方は、施工した僕でも見失うほどです。
ちょっと別の角度から確認してみましたが、本当に目立たなくなりました。
決して難しい施工を行った感じはありませんでしたが、ここまで綺麗に仕上がれば十分だと感じました。
最後に保管方法。使用後は缶を立てた状態でホイール用ペイントを外して元のキャップをしっかりと閉めて保管します。
アタッチメント本体は不要なダンボールに空吹きをし、塗料を飛ばしてから噴射口とチューブに付いた塗料を拭き取って保管。
再度使用する際には、別売りの「MH006ラッカーうすめ液」で洗浄したうえで使用するようです。
深い傷にも試してみた
商品の箱には「1mm~2mm程度の傷は、『光硬化イージーパテ』(別売り)で傷を埋めてから作業してください」という記載があります。
先ほどは1mm以内の浅い傷にペイントだけで挑戦しましたが、今度はちょっと深めの傷にチャレンジしてみたいと思います。
次に挑戦するのはこの傷。幅2cmくらいのガリ傷です。
さすがに1mm以内とは言えない深さの傷なので、削るだけでは綺麗に施工することはできないと思いますが、パテを使ってへこんだ部分を盛り上げることで、綺麗に補修することができるのでしょうか。
商品名の通り、このパテは光に当てることで硬化します。
硬化剤と混ぜて使用するタイプのパテの場合、混ぜる量によっては整形する前に固まってしまうこともあるため、日に当てるまである程度整形を繰り返すことができるのがポイント。
初心者でも安心して作業することができます。ただし、日に当てると固まってしまうので、日陰で作業するのを忘れずに。
傷を研磨する
まずは、サンドペーパーで傷を削り、汚れやささくれ等を落とします。
この工程には、おそらくパテの接着力を高める効果もあると思うので、まんべんなく行いましょう。傷の奥の方などは施工が難しいと感じるかもしれませんが、後からパテがはがれてしまうと元も子もないので、しっかりと削っていきます。
凹んでいるところは今回のパテで埋めることができますが、出っ張ったところがあるとそこはパテからはみ出してしまいます。
あとからその作業を行うのは大変なのでしっかりと出っ張りが無くなるまで削ってあげましょう。
凹凸が少なくなるまでしっかりと削ったら、シリコンオフで脱脂をしていきます。
この工程もパテの定着力を高める効果があるので、汚れ落としも含めてしっかりと行ってください。
パテを盛る
次はチューブから直接、傷にパテを塗ります。作業は必ず日陰で行ってください。今回使用するイージーパテは非常に小さい容器に入っています。ホイールなど細かい部分の補修に大量のパテを使用することはないので、最適な容量だと思いました。
施工面にパテを盛ったら、ヘラで整形していきます。
傷の間にしっかりとパテが入るように。そして空気が中に入らないように確認しながら作業しましょう。
これも2液タイプのパテの場合は、短時間で行う必要がありますが、光硬化イージーパテの場合は落ち着いて作業ができるので、しっかりと形が作れるように落ち着いて作業をしましょう。
一度、光に当ててパテを硬化させました。紫外線で硬化するのでしょうか。
硬化時間は天気に左右されてしまうので、しっかりと天気を確認しながら作業することをお勧めします。パテの色が白っぽくなったのが硬化の目印です。
パテ事態に色が無いため、傷がそのまま見えていますが、凹凸に関しては、かなり無くなりました。
はみ出した部分を中心に、サンドペーパーで形を整えていきます。
ヘラがあるとはいえ、ヘラだけでリムの形を再現するのは難しかったので、削ることも視野に入れて多めに盛っておくといいと思います。
サンドペーパー手形を整えると、同時に高さの足りない部分も見えてきます。
特にサンドペーパーで表面をこすった際に磨けていない部分は高さが足りていません。こういった部分への対策も踏まえて、再度パテを盛っていきます。
再度シリコンオフなどで脱脂を行い、上からさらにパテを盛っていきます。パテ盛りができたら、光に当ててパテを硬化させましょう。
このパテ、晴天の時は3分~10分で硬化するようです。
曇りの場合は20分以上、季節によっても前後します。今回もう少し時間がかかりました。30分~40分でしょうか。今度はかなり厚めにパテを盛ってみました。この状態からサンドペーパーを使って形を整えていきます。
今度は説明書の通りにパテの上下にマスキングを行いました。パテを盛った部分と周囲のホイールに段差が無くなるまで、サンドペーパーで削っていきましょう。パテはしっかりと固まっています。
ここまで来たら、あとは皆さんの腕次第でしょう。
ここで、ちょっとしたミスに気が付きました。傷の部分に集中していたら、誤ってスポーク部分にもサンドペーパーが触れてしまっていました。気を付けなければ…。
マスキングの範囲を広げて、高さが合うまで削りました。
実はここまで、光硬化イージーパテに入っている800番のペーパーではなく、結構粗めのペーパーで研いでいました。削りすぎたと感じたら、再度パテを盛って削りなおしましょう。
ここから先は微調整になるので、セットに含まれる800番のペーパーを使って整えていこうと思います。
800番のペーパーで、細かく整えたのがこちらです。半透明なので傷が見えますが、触った感じでは段差はありません。
DIYなので、多少の誤差はご愛敬ということで、塗装に移りたいと思います。
塗装する
先ほど使用していたマスキングシールを再利用して、両側にマスキングテープを追加してみました。
この、マスキングシールですが、今回のようにリム部分を塗装する場合、かなり奥の方までシールを差し込んであげないと、タイヤに塗料が付いてしまうので注意しましょう。
脱脂を行って早速塗りたいと思います。
1回目の塗装です。さっと塗っただけで、透明部分がシルバーになり傷が目立たなくなりました。先ほどと比べても、リムに出ている光の線が太くならず、自然な感じで塗れています。
2回目の塗装です。もう傷の範囲を正確に当てることはできなくなったと思います。
3回目の塗装、これで最後にしたいと思います。
塗装のラメ感も周囲と差が無く塗れていると思います。かなり満足の仕上がりです。
仕上げ
タッチガンの箱には、キレイに仕上げるには乾燥後に別売りの仕上げ用上塗りスプレーを使ってくださいとあります。今回はこちらのスプレーも使用して、綺麗に仕上げてみようと思います。
塗装の乾燥後、上塗りスプレーを施工面に吹きかけました。
これはタッチガン エアプラス専用の仕上げスプレーです。1度に厚塗りしたり、近づけすぎたり、同じところを集中してスプレーすると垂れる原因になるので注意しましょう。
乾いたのでもう1回上塗りスプレーを塗って終わりにしたいと思います。施工面が垂直なこともあり、垂れやすいので注意してください。
補修をした面がこちら、今となっては傷があったかどうかも言われなければわからないと思います。
上塗りスプレーが完全に乾いたら、コンパウンドを使って施工面を磨いていきました。
磨きながら施工面を確認すると、少しだけ段差がありました。
おそらくサンドペーパーの工程が少し足りなかったものと思います。ここの仕上がりに関しては、腕次第ということなのでしょう。
こちらが、施工後の傷跡です。
もう、正直わからないレベルだと思います。僕は正直満足です。もっと丁寧に研磨していたら、もっときれいな仕上がりになったかもしれません。どこまで仕上げるかは皆さん次第です。
僕も結構頑張ったと思うので、これ以上を求めるとなるとDIYでは厳しくなってくるかもしれません。車屋さんに預けて補修してもらった方がいいと思います。あの簡易的なパテを使って、今回のタッチガンを使えばここまでは補修できますよということです。
まぁ…よく見ればやっぱりDIYなので、完全に戻ったかと言われるとそうではありません。ここにカメラではほとんど移りませんでしたが、削った跡が若干付いています。これは僕のミスですね。
800番でのサンドペーパーで磨いた際に、もう少し丁寧にやっていればこうはなっていなかったと思います。しかし、色も完璧に一緒っていう感じではありませんがほぼほぼ合っています。
補修としては十分なのではないでしょうか。
まとめ
今回はホルツの『タッチガン ホイールキズ直しセット』を使ってみました。
僕自身、ホイールの補修っていうのが初めてだったのですが、使ってみた感想としては、僕でも簡単に使える商品だなと思いました。
その理由の一つとして、ホイールキズ直しセットという事で、耐水ペーパーやマスキングテープなど、補修で使用するものがオールインワンになっているので、初心者でもすごく手が出しやすい商品だなと思います。
実際に補修しようと思っても、一個一個部材を購入すると、用意自体がすごく大変であり、金額も必要以上にかかってしまうことがあります。
また、何を買っていいかわからないっていうことにもなるので、全てがセットになっているのは非常にありがたいなと思いました。
それで、タッチガンの最大の特徴はマスキングテープが最小限で済むこと。
スポット噴射なのでピンポイントで色を塗っていけます。やはり市販の缶スプレーとかだと、拡散の幅が広く、ボディまで色が付いてしまうこともあったりします。そうするとマスキングかなり広範囲に行わなければなりません。
しかしタッチガンはスポット的に塗装できるので、今回のマスキングテープぐらいの幅で十分ということです。
僕が一番気になっていたこのシルバー色も、今回BMW MINIの純正のホイールに使ってみたのですが、違和感は感じませんでした。
100%合っているかと言われれば、違うのかもしれませんが、僕は全然気にならないレベルでした。シルバーは写真の通りの色でした。
ただ、メッキのようなシルバーではないので、そのあたり、注意が必要かと思います。
ほかにも、注意点として傷の判断が重要になってくると思います。傷が深い、ガリ傷のような感じだと、一回パテで埋めてから、削って塗る必要があります。
逆に、擦り傷のような浅いものは、ちょっと削ってあげて塗るだけでも十分だと思います。
やはり補修と言うと、ちょっと難しいなって思うところがあるかと思いますが、今回のものは比較的誰にでもできるような形で商品化されているもの。
ホイールに傷あるのを気にしていて、ちょっと補修したいなと思っていた方、一回チャレンジしてみるのもアリだと思います。気になる方は、検討してみてください。
そいじゃ、また!
ウチの商品を使ってくれ!という方は、上記のお問い合わせフォームよりご連絡お待ちしております!